こんな公務員もいるよ

公務員って大変だけど面白いですよ

【ブラック?ホワイト?】地方公務員のざっくり実録 残業ランキング👑

みなさま、おつかれさまです!
今日は私の経験に基づく「ざっくり実録 残業ランキング」です。
この記事が、公務員を目指すみなさまが等身大の公務員を知る一助になれば嬉しいです。また現役公務員のみなさまには、綺麗ごと言ってんなーと鼻で笑っていただければもう十分です。

お伝えしたいこと
  • 公務員の残業実態の一例
  • 当たり前だけど残業はしない方がいい。税金だもの
  • 残業するなら自分自身のコスパを意識!
  • 残業削減は組織ぐるみで

公務員って定時で帰れるんでしょ?残業多いの?と、公務員を目指す方でもよく分からない方が多いと思います。こんなやつもいますよ、ということで私が経験した4つの部署における残業時間をランキング形式でご紹介します。各部署の個人的ブラック度(残業時間+業務の大変さ)も載せていますのでご参考までに。

それではどうぞ。

第4位 医療関係(個人的ブラック度☆☆☆☆ ➡ ☆☆☆)

一番残業時間が少なかったのは医療関係の部署です。啓発イベントを予算0円でやれと言われたり、新規事業の企画立案を担当しました。上司が恐すぎて起立性障害とか強迫性障害っぽくなったりと最初の1年は地獄でしたが、段々信頼関係を築けたので(奇跡!)後半は楽しく働けました。図太いですね。

月残業時間は繁忙期で70時間閑散期で10時間。医療問題はいつもホットで、医療関係全体がブラック度☆☆☆☆くらい、私がいた部署はブラック度☆☆☆☆☆くらい忙しい(一時期はあの財政課より残業が多かったらしい)のですが、担当事務が恵まれていたため繁忙期でも他の人と比べると比較的早く帰ることができていました。日付をまたぐことはなかったと思います。休日出勤はしていましたが。
閑散期は定時で帰ることもそれなりにあって、まあまあ充実したプライベートを送ることができていました。

残業代は70時間に対して30~40時間くらいでした。
この時は、周りの超優秀な人たちが私以上に残業していました。予算にも限りがある中で残業代の調整が行われるのは仕方ないですし、ある意味健全だったと思います。
周りの人に刺激され、この部署で働くうち、残業代云々の前にもっと仕事ができるようになりたいなーと思うようになりました。そうしたら残業代も気兼ねなくもらえますからね。

 

第3位 住宅関係(個人的ブラック度☆☆ ➡ ☆☆☆☆☆)

続いて住宅関係の部署です。住民トラブルやクレームの相談対応、家賃徴収など担当しました。住宅関係の他部署の方もそれなりに残業していて、今にして思えば住宅関係は隠れブラックだと思います。新人時代は比較的早く帰れていましたが、頼れる先輩が異動してからが大変でした。

月残業時間は繁忙期で100時間閑散期で15時間。時間外にならないとできない作業のために強制残業があったり、電話対応で日中何もできず、埋め合わせを休日出勤でしていたのでそこそこ忙しかったですね。

もらえた残業代は100時間に対して50時間くらいだったと思います。当時は働き方改革以前だったので、これだけもらえればかなり良い方だったと思います。
残業が多いのはもちろん辛かったですが、それ以上に上司の理解がないパワハラ気味でした)、一人だけ深夜まで残っている、という状況が私の中でブラック具合に拍車をかけていましたね。ただこの経験があったからこそ、周りへのフォロー、引継ぎをしっかりする、といった意識が身につきました
公務員の仕事は誰が担当しても同じ結果を出せるような再現性の担保が大事です。なので引継ぎ大事。ちなみに、最近はパワハラ系職員が鳴りを潜めています。良い時代です。

 

第2位 選挙関係(個人的ブラック度☆☆☆☆)

第2位は選挙関係の部署です。公務員の負の側面をすべて詰め込んだ部署です。絶対前例踏襲、昭和から変わらない仕事のしかた、紙至上主義、形式だけで意味のない会議と打合せ、それを変える気がない風土、頻繁な窓口対応&電話対応、それゆえテレワークは夢のまた夢、加えて選挙前の大量のクレーム、、、効率なんて言葉はここでは存在しません。ただ人は良かった。優しい。優秀。コミュ力高し。奇跡か?
選挙事務は役所仕事の「基本の基」が詰め込まれています。一方でスケジュールに役所らしさは微塵もなく、職員一人一人が大量の事務を短期間で「ミスなく」処理することが求められます。どう考えてもミスが出るスケジュールです。
特に解散がある衆議院選挙は準備期間が短くなりがちで、解散総選挙のたびに自治体の選挙関係職員が寿命を削っていると思います。しかも運用が複雑極まりない公職選挙法を相手にしなければならず、その点では業務の難易度もそれなりに高いと思います。
公務員のブラック部署といえば財政課と人事課が有名ですが、「選挙関係は瞬間最大風速で財政課より忙しい」と、財政課出身の職員から証言を得ています。

月残業時間は繁忙期で200時間閑散期で20時間。第3位の2倍!これでも課の中では少ない方でした。別件でお会いした某市の職員は270時間の月があったと言っていました。本当にお疲れ様です。

残業代は衆議院選挙の対応のみすべて支払われました参議院選挙や地方統一選挙のときの残業代は月45時間までという天井が設定されました。当然突き抜けます。休日出勤含め平均で60時間から70時間、人によっては100時間といったところでしょうか。
選挙は公費負担があるので金がかかります。人件費くらい節約させてくださいよ。

 

第1位 公益財団法人(個人的ブラック度☆☆ ➡ ☆☆☆☆☆)

栄えない第1位は、希望もしていないのにいきなり出向を命じられた半官半民の外部団体です。都道府県庁じゃなくてすみません。
出向先は某イベントの事務局を担う団体で、そこでは数百人が宿泊するホテルの敷地外警備の計画とか、バスやらタクシーの手配やらを担当しました。公務員って何でも屋ですね。
人によっては天国のような出向先もあるようですが、私の場合はイベントが近づくにつれ忙しさを増し、繁忙期の2か月間は毎日睡眠時間3~4時間、起きている時間はほぼ走り回っていました。2か月間でちゃんと休んだのは3日くらいだったと思います。

月残業時間は繁忙期で300時間over閑散期で20時間。落差がすごい。ここまでくるとずっと働いている繁忙期の方が元気で、閑散期になった瞬間に体調を崩しました。300時間に慣れるんだから人間ってどんな環境にも適応しうるんですね。

残業代はほぼすべて支払われました働き方改革万歳。
恐ろしいのは私以上に残業している人が大量にいたことです。みんな寝てたのか?
この年のトータル残業時間は900時間くらいでしょうか。健康を犠牲にして何年も先の年収を得る様は、さながらハンターハンターのゴンのようです。

数字だけ見ると超ブラックですが、現場の裁量が大きかったためメンタルは無事でした。逆に、選挙関係のように裁量が少ないと残業時間が少なくてもメンタルがやられました。公務員はメンタル疾患を抱える方が多い印象ですが、改善ポイントの1つは裁量にあるのでは?

 

以上です!いかがでしたか。
そこそこ残業している私が言うのもなんですが、残業はしないに越したことはありません。公務員の給料は税金から支払われていますからね。

とはいえやはり必要な残業もあります。そんなときはコスパを意識するようにしています。私の残業代は1時間1,915円です。これに対して「2時間残業して数千万の補助金関係の資料を作るぞ」とか、「1時間残業して高齢者医療に関する新規事業の説明資料を作るぞ」とか、そんな感じです。
3,830円で数千万が動くかも、1,915円で100万人の高齢者を助けられるかも、と考えるとものすごい良コスパですよね。もちろん私以外にもたくさんの公務員が動いているのでそんな単純ではないですが。

残業を減らす努力は個々人がすべきですが、組織としても取り組まなければ実現できません。「この仕事ムダなのでやめません?」「この仕事のやり方変えませんか?」何度訴えてきたでしょうか。法改正や制度改正のたびに公務員の仕事は増えていく一方です。ビルド&ビルドです。課長!仕事もビルド&スクラップしましょうよ!